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はじめに
SEUシニアクラブの皆さんいかがお過ごしですか。
暦の上では春とは言え、昨今の異常気象は暖冬や厳冬に見舞われるなど、自然界も、高齢者の暮らしの中でも、さまざまな影響をもたらしているような気がします。風邪など引かぬようご自愛ください。
さて皆さんは「介護予防」という言葉を御存じでしょうか?
これは高齢者の生活が、不活発になり心身の機能低下につながらないように防ぐ(予防)ことを目的とした言葉です。
すなわち身体を積極的に動かし、栄養や口腔ケアに関心を持ち自立した心身の維持に努めることを言っています。老後を健やかに過ごすために、できるだけ早い時期(元気な高齢者)から「介護予防」に取り組む必要があると言われています。特に暮らしの中で次ぎの3つの習慣化が大変重要となります。
1.元気良くはつらつと暮らすことで、老化現象を遅らせること。
2.暮らしの中に運動を取り入れ心身の機能保持や増進を図ること。
3.大きな病気や、事故(転倒)を予防すること。
この3つについて、当SEUシニアクラブ(以下SEUSと略す)の皆さんに、今回からシリーズで、介護予防のことについ即実践できる、耳よりな話題などを提供していきますのでご期待ください。
今現在のあなたの健康状態は次のうちのどれですか? |
パターン
介護保険用語
1.介護保険のお世話になっていない人
元気な高齢者
2.介護が必要となるおそれが高いと判断された人
特定高齢者
3.介護保険を使っている人
介護認定者
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今回は“1.介護保険のお世話になっていない人”にスポットを当てます。
一般的には人間は、加齢と共に体力は減退して行くと言われています。これはごく自然で当たり前のことです。
しかし当SEUSでは、年寄りになっても体力の維持・改善が図られる情報を入手しました。介護保険のお世話になっていない人必見ですよ。
何にもしなければ元気な高齢者でいられない。
高齢者は好例(こうれい)が必須だ!!!
T.運動器の機能向上にとりくみましょう
※運動器とは、骨・関節・筋肉・神経などの身体を動かす 組織・器官の総称です。その1 とにかく毎日かかさずに歩くこと
その2 筋力アップ運動を取り入れること
その3 軽スポーツや介護予防教室に参加すること
その1 とにかく毎日かかさずに歩くこと
ウォーキングはどのような効果があるか
・脂肪を燃やしてくれます。
歩き始めてから15分位から脂肪が燃え始め、内臓や血液中の脂肪を燃焼してくれます。⇒生活習慣病の予防に効果があると言われています。
・ストレスの解消が期待できます。
溜まりやすいストレスには、運動の中でも手軽なウォーキングが最適だと云われます。⇒ストレスでなく健康が溜まります。
・脳の活性化に役立ちます。
歩くと云う運動は脳細胞に酸素を十分供給してくれます。歩くことで脳が刺激され活性化されると云うことです。
・心臓を鍛えてくれます。
心臓から送り出された血液は、じっとしていると、足元に溜まると云われます。しかし歩くなど適度の刺激を与えると足元に溜まった血液を、心臓に送り返してくれます。ポンプのような働きをしてくれるので「第二の心臓」と云われていますね。⇒心臓を鍛えることは万病の予防につながりますね。
・歩くときれいになれます。
歩くことによりホルモンの分泌が良くなり新陳代謝が活発になります。肌荒れに効果があると言われ、又姿勢が良くなりますね。
・人との出会いなど交流が深まります。
いつもの仲間、新しい仲間との出会う機会が増え、友達の輪が広がります。おしゃべり
をしながら見聞を広め、心の元気回復に役立つこと受け合いですね。
ウォーキングする時の心構え
・ムリをしないことです。特に持病持ちの方は、主治医と相談し、自分に見合った方法を模索するべきです。
・一人でやるより、2人とかグループでの活動が良いでしょう
・明るい色合いの目だった服装で実施しましょう。(交通事故防止のためにも)
・履きなれたシューズを選定しましょう。
・薄暮時や夜間より日中の方が良いでしょう。
・3日坊主にならないために、まず目標を定めましょう。1日に10分でも15分でもい
いので、まず時間を決ることです。
・帽子や手拭・ハンカチを身につけましょう。
・体調が思わしくない、又は気分の優れない時はムリしない方が良いでしょう。
ウォーキングの実施
・水分を十分に補給しましょう。
・ 準備運動から入りましょう。最低限アキレス腱・ふくらはぎ・太ももを伸ばし、出
来ればストレッチを行いましょう。
・ウォーキングの途中で気分が悪くなったら、日陰で休むなどの工夫をし、第三者の力を借りましょう。
・真夏の炎天下及び冬の寒い日は避けましょう。
・ウォーキング終了後には汗をふき取りましょう。
・万歩計を身に付け実施状況をデータに残しましょう。
次回は“その2 筋力アップ運動を取り入れる” についてです。ご期待ください。
その2 筋力アップ運動を取り入れること
高齢期だからこそ運動が大事
健康な人でも、体を使わないと筋肉の萎縮、関節の拘縮は意外と速く進行すると云われています。特に動きが鈍くフットワークが乏しくなる高齢者は注意が必要です。「昔運動で鍛えてあるから、私は大丈夫」と思っている人いませんか。ちょっとしたふらつきや、つまずきで立位が保持出来ず転倒すれば、骨折と云う悲劇が待ち構えていると思ってください。食事を美味しく食べるためにも、病気や怪我の予防のためにも、日々の生活の中で筋力アップを図っておきたいものです。
高齢期でも筋力は鍛えれば向上する
加齢とともに筋の萎縮と筋力の低下が生じることは生物学的にも避けられない。しかし、中高年になっても骨格筋は若齢者と同程度のトレーニングに対する適応能力を備えていると云われています。言い換えれば筋力トレーニングは歳には関係なく、鍛えれば向上するようです。特に筋機能は60歳以降になって急激に衰えるので、トレーニングをしていることにより、筋の機能的な能力低下を防ぎ,元気な高齢者としての基礎的体力を保持することが出来るのです。従って筋肉の蓄えは加齢だからこそ必要となるわけです。
わずかな時間で筋力トレーニングが出来ます
1日5分の筋トレの実行を!!
筋力低下は身体のバランスを崩しやすく、わずかな段差で歩行困難や転倒しやすくなります。そこで「備えあれば憂いなし」。
1日5〜10分程度ムリをしないように次の運動をして見ましょう。
1.立ったり座ったりで、足腰を鍛えます |
注意事項:息をしながら、自分の体力にあったペースで行いましょう。
2.壁押し腕立てふせで胸と腕の筋肉を鍛えます
「壁押し」は、重い腰痛の人でもできる体操で、壁から30センチほど離れて立ち、両手を胸の高さで壁に付け、腕立て伏せの要領でひじを曲げ伸ばしする。目安は1日に50〜60回。身体に合わせて回数は調整しましょう。足がすべらない工夫をしましょう!!
息をはきながら
壁に身体を近づける
息をはきながらゆっくり
腕を伸ばす
注意事項:息をしながら、自分の体力にあったペースで行いましょう。
3.壁押しでアキレス腱伸ばし
ステップ
@壁から少し離れて立ちます。
A両方の手の平を壁にぴったりとつけます。
B左足を一歩前に出します。(足の幅は肩幅
よりやや狭く)
C上体を壁に寄り添わせる。(自然に両肘
を曲げていく)
D元の立位に戻ります。
E反対側の足でも同じ要領で左右各3回行う。
効 果
筋力の弱い人でも簡単にできる。アキレス腱、ふくらは
ぎ、太ももの裏、腰、背中、カラダの後ろ部分をまんべ
んなく伸ばしほぐすことができる。
注意事項:息をしながら、自分の体力にあったペースで行
いましょう。
4.ふくらはぎを鍛えます
つまさき立ちを繰り返し両足のふくらはぎを鍛えましょう。
順序
@椅子やテーブルを両手でつかみ
真っすぐな姿勢を保ちます
Aつまさき立ちをします。
(速度は体調に合わせて)
B降ろします。
C同上の@〜Bを
5回から10回繰り返します。
効果
転倒予報に役立つ筋肉トレーニング
注意事項:息をしながら、自分の体力にあったペースで行いましょう。
5.足のうしろ上げでお尻の筋肉を鍛えます
身体を支えているお尻の筋肉を鍛えましょう
順序
@足を軽く開き手は椅子の背もたれ
をしっかりとつかみます。
A右足に重心を移動させながら、左足
をゆっくりと上方向にあげます。
Bゆっくりと降ろします。
C左足に重心を移動させながら、右足
をゆっくりと上方向にあげます。
Dゆっくりと降ろします。
E上記のA〜Dを左右5〜10回位実施する
注意事項:息をしながら、自分の体力にあったペースで行いましょう。
次回はその3軽スポーツや介護予防教室に参加しましょう。
ご期待ください。 |